大切なぬいぐるみをなくしてしまった人に贈る本

Twitterを見ていると、
時々ぬいぐるみの捜索願いが流れてくる。

〇〇でなくしました、大事なぬいぐるみです、拡散お願いします、といったもの。

そういうのを見るたびに胸が苦しくなる。
大切な家族をなくしてしまった気持ち。
それが自分の不注意によるものだったら、なお苦しいだろうと思う。
自分のかわいがっているあの子がいなくなったら…と想像するだけで泣きそうになる。

絵本「せかいいちしあわせなクマのぬいぐるみ」は、
どうしても見つからないあの子をずっと想い続けている人の気持ちを少しだけ癒してくれるかもしれないと思い、紹介しようと思う。
大切にしていたクマのぬいぐるみをどこかに置いてきてしまった女の子。
クマは人の手に渡り、どんどんボロボロになって……。
読んでいると苦しくなるけど、最後に奇跡が起きる。
すぐには見つからなくても、こんな奇跡がいつか起こることを信じたくなる。


私はモノをなくすのがとても嫌いだ。
いつまでもいつまでも引きずり続けるから。
3歳の頃、母親にひよこのシールを買ってもらって、大喜びしたその矢先にお手洗いに置いてきてしまったことがあった。
気づいて取りに戻ったけど、もうなくて。
そのことを数十年経った今でも思い出すと苦しくなる。

そういえば、ビーズをなくしたこともあったな。
小学生のとき、母が手作りの巾着袋に丸いコロコロした大きめのビーズをつけてくれて。
そのビーズが算数の授業中に一粒取れて、廊下に転がっていってしまって。
授業が終わったらすぐに拾いに行こう!と思っていたのに、その日は運悪く授業参観で、廊下にいた幼稚園生くらいの小さい男の子がそのビーズを見つけてしまい、拾ってそのままどこかに行ってしまった。
誰にも言えなかったけど、ショックで悲しくて、その日は家に帰ってずっと泣いていた。
今思えば、先生に伝えるなりしてすぐに拾いに行けばよかったのにね。
どんな巾着袋だったかなんて覚えていないのに、そのビーズの色や質感、転がっていく様子、そしてそれを拾った男の子の小さい手…そのことだけは今も鮮明に思い出せる。

ちょっとした物でも、なくすというのはいつも悲しい。

さすがにビーズやシールには2度と出会えないだろうけど。
大事な家族をなくした人に、奇跡が起きますように。

クラゲのぬいぐるみと私の旅

ぬいぐるみ好きのための情報や、旅の記録を綴っています。

0コメント

  • 1000 / 1000