くらげの手作りマスコットと出産の話
前回の記事で書いたが、
アクレーヌというアクリルフェルトを買ってきて、
小さいくらげのマスコットを作った!
足はこんな感じ。
そして頭のハナハナ。
これをきれいに作るのが難しかった…。
口がもうちょっと細くできたらな。
でも繊維を細く撚って針で刺すのはとても難しい。
気が向いたとき口だけ作り直せばいいや、と思ってこのままにした。
それにしてもぬいぐるみのマスコットを作るって何なんだろう?
我ながら意味わからん。
話は変わって、
半年ほど前に子供を出産した。
当時はコロナの感染者がまだ多い時期。
お産の立ち会いはできなくて、
生まれた後も家族とは退院するまで会えない決まりになっていた。
産む前は、
病院にくらげを持っていって出産の辛さを乗り越えるぞ!なんて張り切っていたけど、
案の定そんな余裕は全然なく持っていけなかった。
陣痛とはどんな種類の痛みなのか。
痛みといっても色々ある。
頭痛のようなズキズキした痛み、
足の指を扉に引っ掛けた時の痛み、
針で刺すようなチクチクした痛み、など。
当然産むまでわからないので、とにかくそれが不安だった。
妊婦向けの雑誌には
「交通事故や指を切断した時と同じ強さの痛みです」と書いてあって、
なんだかものすごい痛いということだけがわかった。
実際は、おなかを壊して痛いときと同じ感覚の痛みだった。
食中毒やノロウイルスにかかったときの激しいお腹の痛み、苦しさ。
あれを100倍にした感じ。
痛い。苦しい。辛い。
あまりの辛さに冷や汗が出る。
でも全く未知の感覚の痛みというわけではないので、男性にも想像はできるんじゃないだろうか。
陣痛が始まる直前、私は部屋でおなかをさすりながらホラー小説を読んでいた。
その本では小さい女の子が生きたままカマドに入れられて焼き殺された話が載っていて、
あまりの恐ろしさと惨さに読むんじゃなかった、と後悔していた。
でも本陣痛が始まって激しい痛みに苦しんでいるときは逆にその話に励まされて、
「痛い痛い痛い……でも大丈夫、生きたまま焼き殺される痛みと無念さに比べたら全然マシ…本当にマシ…この痛みは死に向かう痛みや病気の痛みじゃない、希望の痛みだ……」とずっと頭の中で繰り返すことで、
だいぶ勇気をもらった気がする。
陣痛開始から分娩まで6時間。
人生で1番辛い6時間だった。
私の知人は50時間かかったと言っていて、
当時は「え〜大変〜!」と軽く言っていたけど、
産後はその言葉の重みと恐ろしさを知って震え上がった。
産後は3時間おきの授乳生活の始まり。
5日間夫に会えないのはとても寂しかったし、
早く赤ちゃんを抱かせてあげたいのにできないのは辛かった。
ただそんな中、夫は看護師さん経由で差し入れを持ってきてくれて、
中身はなんだろう?と開けてみたら、
くらげが入っていたのはとても嬉しかった!
くらげを病院に連れていきたいというのは夫には一度も話していなかったので、一層嬉しく感じた。
何も言わなくても、いつも気持ちを察して喜ばせてくれる夫が大好きだ。
子供に自分の趣味を押し付けるつもりはないけれど、
もし子供もくらげを好きになってくれたら嬉しいなと思って、
最近はくらげの形の鈴入り布絵本を作ったり、おさかなの絵本を読んであげたりして過ごしている。
この子の最初のぬいぐるみのお友達は誰になるんだろう。
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2023.06.17 15:49